Plan
間取り
太陽と暮らす
松尾式パッシブ設計
ZEHビルダー目標と実績
| 年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2025年度 |
| ZEH実績 | 50％ | 50％ | 83％ | 66％ | ― |
| ZEH目標 | 50％ | 50％ | 50％ | 50％ | 75％ |
太陽エネルギーを最大限に生かす
太陽の熱は無料で空から降ってくるエネルギーです。リビングによくある掃き出し窓1枚で、こたつ1台分ぐらいの熱量を得ることができます。
冬の日射取得と夏の日射遮蔽は、設計の手法です。断熱材を厚くしたりハイスペックな暖房システムを導入するのと違い、「最初の工事費は上がらないのに、冷暖房費を抑えることができる」という特徴をもち、この設計手法の第一人者である松尾設計室の松尾和也先生は、これを「太陽に素直な設計」と呼びます。
日当たりを考える前に影を知る
太陽に素直に設計するためには、まずその敷地の周りの建物の影を把握することからはじめます。1年でもっとも日当たりが悪くなる冬至の日に、どの建物の影がどのように落ちるかを敷地図に書き込みます。これを「等時間投影図」やアプリで確認しており、かっこ良く言うと天文学的に家づくりを考えるということです。
敷地の中で最も影が少ない場所に、滞在時間が長い部屋と、南向きの大きな窓を配置します。平面だけでなく、吹き抜けや高窓といった高さの要素も一緒に検証することで、お施主様の要望する間取りと、太陽エネルギーの活用の両立を図ります。
夏の日射を遮るキーワードは「角度」と「外側」
冬とは逆に、夏は太陽の熱が家の中に入らないように工夫する必要があります。夏と冬では太陽の高さが異なるので、それを利用して庇（ひさし）を付ける、というのが一般的です。ただし、太陽が東西に動くことや敷地や建物の方位が必ずしもまっすぐ東西南北を向いているとは限らないので、角度によっては庇だけでは不十分です。
そこで次の方法として、スタイルシェードの設置を検討します。昔ながらの簾（すだれ）と一緒です。それ以外にも、外付けブラインドや袖壁など、条件によって効果やコスパと合わせて検討します。いずれにしても、太陽熱の影響を最小限に抑えるには、建物の「外側」で日射を遮ることがポイントです。
大切なのは性能値よりも暮らしやすさ
住宅の暖かさ涼しさを表す数値にUA値というものがあります。UA値が小さい値であるほど住まいの断熱性能が高く、断熱等級という形でランク付けされます。その制度自体は間違っていませんし、当社もUA値を小さくする努力をしていますが、これはあくまで住宅そのものの性能を表しているにすぎません。
お施主様が暮らしていくための心地よさや健康への影響、また、冷暖房費などのランニングコストという点で見ると、住宅そのものの断熱性以外にも、ここで紹介したような太陽エネルギーの活用や、適切な冷暖房機器の選定といった要素も大きく影響してきます。
行政の評価基準ばかりを気にして「UA値〇〇だから暖かい」「断熱等級〇だから快適」と慢心せず、本当にご家族が暮らしやすい快適な住まいをつくることを大切にしています。当社が目指しているのは「暮らしやすさ等級」で日本一になることです。
